魔王城の最上階。
窓の外には血のように赤い月が浮かんでいた。
玉座に座った魔王が、ゆっくりと口を開いた。
『勇者よ、よく来た』
魔王の声は低く、しかし穏やかだった。
俺は剣を構えたまま、一歩だけ前に出た。
まあ俺に言わせればな、こういう『魔王に問われる系』のテンプレは2010年代前半に腐るほどあったんだよ
でもこの出だしは悪くない
剣の刃先が、燭台の炎を反射して赤く染まっていた。
祖父の形見の片手剣。
刃こぼれだらけだが、折れたことは一度もない。
『おいィ?お前の剣、刃こぼれしすぎじゃないか?』
『このキズはな、魔物との戦いで付いたキズじゃあない』
『勇者として10年、研ぎに出すのを忘れた時についた勲章だ』
魔王は立ち上がらなかった。
玉座に身を預けたまま、長い指で肘掛けを一度だけ叩いた。
『一つだけ訊きたい』
ここで立ち上がらないのがセンスあるわ
古参的にはこういう『動かない魔王』が正解なんだよ
立ち上がってギラギラさせるやつは二流
『勇者よ、なぜこの世から悪が消えないか分かるか』
俺は答えなかった。
いや、答えられなかった。
魔王の瞳が、俺の剣先をじっと見ていた。
燭台の火が一つ、音もなく消えた。
沈黙が部屋を重くした。
このスレも変わったな、昔は出落ちで終わるスレばっかだったのに
OP書けるやつ久しぶりに見たわ
勇者「魔王を倒す!」
村人「頑張ってください!」
魔王「なぜ悪は消えないか分かるか」
勇者「」←今ここ
『俺には分からん』
そう答えるしかなかった。
魔王は、初めてわずかに表情を動かした。
笑ったのかもしれない。
この『笑ったのかもしれない』って一文がええんだわ
断定しない書き方、分かってる
『正直でよい』
魔王はそう言って、指を止めた。
『ならば、教えてやろう』
まあ焦らすな、こういうのは書き手のペースで読むもんや
玉座の魔王は、指を組み直した。
指輪が一つも嵌まっていない白い指だった。
『お前が倒すべき悪は、ここには無い』
魔王「お前が倒すべき悪は、ここには無い」
勇者「じゃあ帰るか…」
魔王「待て」
ファッ!? 倒すべき悪はここには無いってどういうことや
まあ俺に言わせればここから物語の核心に入るパターンや
勇者は剣を握りしめた。
握りしめたが、切っ先は魔王に向けられたまま、動かなかった。
お前らまだ気づいてないのか、これ明らかに社会構造の比喩やぞ
『十年前、お前の村を焼いたのは誰だ』
魔王の声は、責めるでも嘲るでもなかった。
勇者の指が、剣から離れかけた。
このコピペ思い出した
「お前が倒すべき敵は、お前自身だ」
勇者の脳裏に、炎の色が戻ってきた。
母の悲鳴も、父の最期の顔も、すべてが炎に縁取られて残っていた。
炎を放ったのは、鎧を着た兵だった。
胸当てに刻まれていたのは、魔王の紋章ではなかった。
魔王「村焼いたの俺じゃないから」
勇者「じゃあ誰なん」
魔王「…」
知り合いの元歴史研究家が言ってたけど、敵対勢力のせいにする自作自演は歴史で常套手段やぞ
『お前に剣を授けたのは誰だ』
『お前に勇気を説いたのは誰だ』
『お前に魔王を憎めと教えたのは、誰だ』
これ完全にマインドコントロールの構図やん、他人が憎悪の対象を指定してる
改変してみた
勇者「ぼくは…ぼくは何のために剣を…」
彡(゚)(゚)「ワイも誰かに怒らされてるんやろか」
勇者の剣先が、わずかに下がった。
魔王はそれを見て、静かに目を閉じた。
『お前は、悪を斬りに来た。だが、悪とは何だ』
ワイも子供の頃、親が絶対正しいって信じ込まされてたわ、勇者と同じや
『悪は、討ち取れば消えるのか』
『お前が俺を斬れば、世界から悪が消えるのか』
魔王は、自嘲するように笑った。