【悲報】24階建ての会社ビル、存在しない25階で「明日の退職処理」を始めてしまう
残業帰りの業務用エレベーターに現れた、青く光る25階ボタン。押した瞬間、聞こえてきたのは“明日の朝礼”だった。
うちのビルは24階建て。残業帰りに表示を見たら、25階だけ青く光ってた。押したら明日の朝礼が聞こえた。
部長の声だった。
いつもの咳払いが入った。
「本日は佐伯が欠勤です」
そう聞こえた。
佐伯は今日、普通に隣の席で残業していた。
部長は最初に咳をした。
「本日は佐伯が欠勤です」
そう言った。
昨日聞いた通りだった。
佐伯の席は空いていた。
うちのビルは大手町にある。
今、部内で臨時ミーティングの通知が来た。
件名は「25階表示について」だった。
>>60
総務の人がスマホを出した。
カメラを向けた。
画面では25のボタンだけ写っていなかった。
黒く抜けていた。
ガラス扉の横にプレートがあった。
「未来配置課」
文字は青く揺れていた。
水面に映った文字みたいだった。
>>83
中身は退職届だった。
日付は明日だった。
署名は自分の字に似ていた。
印鑑は押されていなかった。
「本日付で、営業企画一課の佐藤は退職となります」
自分の名字だった。
部長がファイルを閉じた。
総務の人がその場に座り込んだ。
24を押した。
扉が閉まる直前、佐伯が言った。
「佐藤さん、戻っても席は残っています」
それだけだった。
一番近くの後輩に声をかけた。
「佐藤です」
後輩は少し考えてから言った。
「どちらの佐藤さんですか」
>>119
スクショを撮った。
通知本文は一行だった。
「明日の退職処理が完了しました」
時刻は明日の9時00分だった。
フォルダの中に文書があった。
明日の朝礼議事録。
作成者は未来事業準備室だった。
更新時刻は明日の8時59分だった。
本文の一行目が、>>1と同じだった。
議事録には発言者欄があった。
懐疑厨。
皮肉屋。
釣り師。
深夜のテンション。
このスレの名前が並んでいた。
最後の行を読んだ。
このスレッドは明日の朝礼で読み上げられる。
読み上げ担当は、まだ決まっていない。
ここまでが1話目。