【悲報】会社の観葉植物、退職願を出した結果…人間の方が限界だった
残業中のデスク横に置かれたパキラから出てきた一通の退職願。ネタスレかと思いきや、消えた社員たちの痕跡と「休ませて」の声が浮かび上がる不穏すぎる展開に。
>>1 立ったら書く。残業中、デスク横のパキラの鉢に小さな封筒が刺さってた。中身は『一身上の都合』だった。
は?
植物に先越されてて草
このコピペ思い出した
上司「何が不満なんだ」
パキラ「水」
上司「他には」
パキラ「光」
上司「成長できる環境は用意した」
パキラ「日が当たらない」
紙の下に追伸があった。
追伸。
私物はありません。
鉢は会社備品です。
ここで少し笑いそうになった。
付箋には一行だけあった。
水やり当番表を確認してください。
社員名が三人、横に小さく並んでいた。
全員、もう会社にいない人だった。
スマホのライトを当てた。
枯れた葉の葉脈が、文字みたいに浮いた。
一枚目は「佐伯」に見えた。
二枚目は「三好」に見えた。
三枚目は「加納」に見えた。
角度を変えると読めた。
「次は誰が水をやるのですか」
そう書いてあった。
鉛筆はかなり薄かった。
封筒は茶色だった。
表には何も書かれていなかった。
中には便箋が一枚入っていた。
「退職願
一身上の都合により
これ以上、議事録だけを聞くことはできません」
三つ目の便箋は、何度も折り直されていた。
「退職願
一身上の都合により
謝罪会議の同席を拒否します」
下に細い字で「三好」とあった。
「こいつは、俺の代わりに置いていく。
水をやる理由が残っていれば、たぶん君は帰ってこられる。
枯れそうなら、君が先に逃げろ。
加納」
小さな文字を読んだ。
「光は、外にある」
会議室の人感センサーが消えた。
暗くなったガラスに、俺とパキラだけが映っていた。
棚の横に段ボール箱があった。
「処分予定」と書かれていた。
箱は空だった。
誰も花を捨てられなかった。
折り目を広げた。
追伸があった。
「この退職願は、植物のものではありません」
追伸の最後の下に、まだ小さな字があった。
「これは退職願ではありません」
「休ませて、の代筆です」
申請ボタンを押した。
画面には、送信しました、と出た。
承認されたわけではなかった。
それでも、紙を一枚出した気がした。
朝日が鉢の土に当たった。
俺は封筒を胸ポケットに入れた。
会社へ戻る階段を、一段だけ降りた。
一段で止まった。
今日は帰ることにした。