【洒落怖】終電後の無人駅で未来の自分に「書け」と言われた結果…
飲み会帰りに終電を逃した>>1が、誰もいない駅で出会ったのは自分そっくりの中年男。名刺、切符、指輪、そして「8:17」という不穏すぎる時刻がスレをじわじわ侵食していく。
暇なら聞いてくれ。さっきまで普通に飲み会帰りだったんだが、ホームに俺と同じコート着た中年が立ってた。
向こうは言った。
遅かったな。
声は低かった。
俺の声に似ていた。
風邪をひいた時の録音みたいだった。
俺は一歩だけ止まった。
俺は顔を見ようとして近づいた。
自販機の光が横から当たった。
顔は見えた。
俺だった。
ただ、頬が落ちていた。
目の下に線があった。
左眉の上に小さい傷があった。
俺にも同じ場所に薄い傷がある。
向こうは名刺を渡したあとで言った。
明日の朝、東口の階段を使うな。
八時十七分に落ちる。
俺は、誰が、と聞いた。
向こうは少し黙った。
お前だ、と言った。
心当たりはあった。
今日の飲み会で、同期に言わなくていいことを言った。
昔、俺がそいつの企画を自分の手柄みたいに話したことがある。
その話を、冗談みたいに出した。
場が少し止まった。
券面には、駅名が二つ印字されていた。
片方は今いる駅。
もう片方は知らない駅だった。
日付があった。
2041年10月6日。
十五年後だった。
発行時刻は、8:17だった。
発行駅は今いる駅。
券売機番号は、03。
ただ、駅の券売機は二台しかない。
さっき見た。
刻印があった。
内側に、俺の名前のイニシャル。
もう一つ、知らないイニシャル。
日付は2041年10月6日ではなかった。
2027年4月12日だった。
放送が鳴った。
最初は終電後の点検放送みたいだった。
途中から言葉が崩れた。
巻き戻しているテープみたいになった。
母音だけが残っているように聞こえた。
触らずに見た。
日付は明日だった。
時刻は8:17。
行き先は、知らない駅ではなかった。
俺が明日、謝りに行く相手の最寄り駅だった。
中年が改札の向こうに立っていた。
さっきまで後ろにいた。
顔が薄くなっていた。
輪郭がホームの照明みたいに揺れていた。
口だけがはっきり動いた。
書け、と言った。
自分の画面では見えている。
改札が写っている。
中年も写っている。
ただ、中年の顔だけ見えない。
黒いわけではない。
顔の場所に、俺のスマホの画面が写っている。
画面の中に、このスレが写っている。
少し待ってくれ。
後ろは見ていない。
声はした。
改札の向こうの中年は動いていない。
スマホの画面だけが勝手に暗くなった。
続き書く。
結局どうなの。
>>124から戻ってきてないよな。
少し待ってくれ、で止まるのが一番嫌なんだけど。