【朗報】終電を逃した男、10年前に別れた元恋人と駅前ベンチで再会してしまう
終電後の駅前ベンチ、ぬるい缶コーヒー、そして10年前に別れた人からの着信。深夜の雑談板が一気に映画館みたいな空気になったスレをまとめる。
立ったら書く。今、駅前のベンチで缶コーヒー持って震えてる。番号、消してなかったんだな。
出た。
着信名はフルネームじゃなくて、当時呼んでたあだ名のままだった。
それ見た瞬間、指が勝手に動いた。
別れたのは今いるこの駅。
正確には、駅前のロータリーの端。
その日も終電近くで、向こうが泣きながら改札入って、俺はベンチに座って朝までいた。
電話の第一声は「もしもし」じゃなくて
「まだその駅にいる?」だった。
10年ぶりなのに声で分かった。変わってなかった。
別れた理由は、俺が就職で遠くに行くのに、結婚の話から逃げたから。
向こうは待つって言ったけど、俺が待たせるのが怖くて別れようって言った。
今思うと、怖かっただけだ。
「なんで分かった」って聞いたら
「最後の日、そこに戻りたかったけど戻れなかったから」って言われた。
俺、缶コーヒー握ったまま何も返せなかった。
電話まだ繋がってる。
向こうが「今から行く」って言った。
隣の駅じゃなくて、もうこっち向かってるらしい。
あと10分くらいって。
足がベンチから剥がれない。
今、向こうが
「渡せなかった手紙がある」って言った。
10年前に書いたやつらしい。
持ってくるって。
なんで今も持ってんだよ。
来た。
第一声が「老けたね」だった。
俺も「そっちもな」って返した。
二人とも笑ったけど、向こう泣いてた。
別れた理由、聞いた。
俺が東京行くって決まった時、向こうの親が倒れてたらしい。
看病と家の仕事で、俺に言ったら俺が残ると思ったから黙ってたって。
「夢の邪魔をしたくなかった」って。
俺、なんも知らなかった。
向こうが、あの時は逃げたって言った。
俺も、聞こうとしないで逃げたって言った。
そしたら向こうが、今度は逃げないで話すって。
俺も、逃げないって言った。
半分こした。
俺が先に飲んで、向こうが「ぬる」って言って笑ってた。
10年前もこういうどうでもいいことでよく笑ってたなって思い出した。
出た瞬間、向こうが「番号、消してなかったんだね」って言った。
俺も「そっちもな」って言った。
そしたら向こう、少し黙ってから「うん」って。
その「うん」で、なんか全部回収された気がした。