【怪異】終電逃した男、深夜の町に“自販機ナビ”されてしまう
終電を逃した>>1が迷い込んだのは、やけに親切な知らない町。自販機、踏切、街灯、商店街までが無言で帰り道を示してくる不思議な一夜が始まった。
書き溜め少しある。夏の夜道で光ってる自販機って妙に人間味あるよな。
自販機「いつもの?」
>>1「初めてです」
自販機「そうだったっけ」
ここまで見えた
紙っていうかレシートだった
買ってないのに
「左、踏切、青い家の前」ってだけ印字されてた
左に曲がった
踏切は鳴ってないのに、遮断機の赤いランプだけ交互に光ってた
電車は来ない
歩道橋を降りたら青い家があった
表札は見てない
玄関灯じゃなくて、門の横の古いポストが光ってた
ポストの口が少し開いてて、中にまたレシート
「水を買え。甘いのはだめ」
近くに三台目の自販機があった
水のボタンだけ売切じゃなくて、値段が「おつかれ」になってた
小銭入れたら普通に百円だった
水を取ったら、取り出し口の奥から小さい声で「もう少し」って聞こえた
そこから先、街灯が順番に点いていった
俺が近づく一個手前だけ明るくなる感じ
道を間違えると消える
最後に小さい商店街に出た
全部シャッター閉まってるのに、看板だけ順番に点いた
「駅」「は」「右」って
駅前のベンチに座ったら、水のペットボトルに結露で文字が出てた
「ここからなら帰れる」
今、始発待ってる
水は普通の味
自販機のレシートは財布に入ってるけど、見返したら全部ただの白紙になってた
通りすがりだけど、一言だけ言わせてくれ
それが怪異でも疲労でも、>>1が帰れる場所まで運ばれたなら今回は勝ちでいい
帰れた