【朗報】笑う狐面、ただの怪異じゃなく家族の約束だった
夏祭りで買った狐面が、朝になるたび少しずつ笑っている。写真なしの怪談スレかと思いきや、二十年前の祭りと母の過去につながっていく良スレ展開に。
昨日まではただの狐面だった。今朝見たら口角が上がってた気がする。写真はまだ撮ってない。
今朝、机を見た。
口の端が少し上がっていた。
線が曲がったというより、頬の赤が下から押しているように見えた。
触っても乾いていた。
確認した。
口の黒い線の内側に、白い点が三つあった。
昨日見た記憶はない。
歯に見える。
>>36
鈴はついていない。
ただ、今朝は音がした。
起きる少し前に、ちりんと一回鳴った。
風鈴だと思った。
うちに風鈴はない。
母に聞いた。
夏祭りで狐面を買ったと言うと、少し黙った。
そのあと、祖母の部屋を見ろと言われた。
祖母は三年前に亡くなっている。
紙は古かった。
裏に字があった。
祖母の字だと思う。
「朝、鈴が鳴ったら、笑って見せること」
そう書いてあった。
写真の裏にも字があった。
「来年も、ここで」
母の字だった。
日付は二十年前の八月十五日だった。
俺が生まれる前である。
三枚目を見た。
母と、男の人が写っていた。
父ではなかった。
二人とも狐面を額に上げていた。
母は笑っていた。
頬の赤い丸の下に、細い線があった。
さっきまではなかった。
涙の跡みたいに見えた。
狐面は泣き顔になっていた。
母は言った。
「今年、お面屋さんは来ましたか」
白髪の人は首を傾げた。
「今年は、お面屋は出していませんよ」
母は写真を出した。
白髪の人は、しばらく写真を見た。
それから言った。
「これは、あなたのお兄さんですね」
母はうなずいた。
白髪の人は言った。
「二十年前、祭りのあとに預かりました」
「妹が泣かなくなったら渡してくれ、と」
母は何も言わなかった。
手紙には、こう書いてあった。
「泣くのが悪いわけじゃない」
「でも、笑えなくなった時は、狐の面を見ろ」
「俺が先に練習しておく」
母は狐面を食卓に置いた。
それから、二人で少し口角を上げた。
面の方が上手かった。
ぼくしょうがくせいです。
わらうのへたでも、わらおうとしてるなら、もうちょっとわらってるとおもう。
>>198
ぼくしょうがくせいです。
おめんより、みんなのほうがうまくなるまでつづけたらいいとおもう。
おわり。